セフレで話題の月9ドラマ、失恋ショコラティエ。セフレブログの管理人としてチェックしてみました。ややネタバレも含みつつ、感想と考察を書いてみます。
いきなり最強にキモイセリフから入ります。「もしも生まれ変わるなら彼女の赤血球になりたい あの白い皮膚の下をゆらゆら流れ続けて 彼女の体のすみずみまで旅をするんだ」いいですね。
けどこの、爽太の変態ポエムが無かったら、どれだけ味気ない作品だったか。気持ち、分かるよ…。と、肩を叩いてやりたくなるような冒頭の台詞です。
片思いについて
爽太は本当にストイックに片思いをしていて、同じ男として頭が上がらないです。ただ、「嫉妬深い性格を治したいなら必ず知っておきたい男女の心理と改善方法」で書いてるとおり、残念ながらモテない男の生き方です。
結果として、紗絵子を想って大層な修行をしてショコラティエになったのに、結局一人前になった時、当の彼女は「金持ち・次男・専業主婦歓迎」という条件最高の男とあっさり結婚予定。
それでもいそいそとウエディングケーキを作って差し上げる様子は、正真正銘、片思いのプロだと思います。ストーカーとして覚醒すれば上級者になれそうです。
まぁ本当は、爽太だって、出来れば片思いなんかやめて、自分の事を真っ直ぐ愛してくれる別の女の子の事を好きになりたいって、頭の隅でずっとずっと願っていたと思うのですが、それをさせないのが、紗絵子さん。
あれだけ冷たい台詞を吐いて別れて、遠く離れた日本にいて、他の男といちゃいちゃしながら、それでも(それだから?)颯太の心を離さない彼女は本当に強烈ですね。
男としては、こういう女には痛い目を見せてやるのが一番です。⇒清楚な女ほど淫乱ビッチなのは当たり前!
まぁあんな女の人、なかなか身近にいないですもんね。失恋ショコラティエは、基本的に「あー、いるいる、こうゆう人いるわー」という人物しか出てこない、少女マンガの中ではかなり現実的な人物描写の漫画だと思うのですが、紗絵子さんだけはちょっとそうじゃない。
日本人男性の9割の心をかき乱せる女性
爽太が紗絵子さんを「妖精さん」と呼ぶ所以があるのかもしれませんが、あのリアリティもりもりの漫画の中で、紗絵子さんだけが、いかに代えが効かない、中毒性の高い人物か。
爽太曰く、「天然か計算か分からないイノセントさ」ってやつが、男性の琴線に触れるのではないでしょうか。日本人男性の9割はこういうメスに弱い。
世の女性は、いかに裏の汚い思惑を隠して、男性に純粋さや可愛らしさをアピールするか、に一生懸命だなと感じるのですが、紗絵子さんは、もう、冷静に読み返しても、天然か、計算か、計算を隠す気があるのか、無いのかシーンごとに分らない。
で、結局、天然な紗絵子さんは可愛いし、計算をしているならそれはそれで、自分相手に計算してくれる特別感、計算を隠さない天真爛漫さにやられちゃうわけですね。そんなうまい事飴と鞭を与えらて、止められないですよね。
爽太について
爽太が少女漫画のヒーローとしては、ちょっと気持ち悪い男なのが非常に好きです。
信用できる友人の恋の話、みたいな気持ちで読めます。爽太は紗絵子さんの事を「妖精さん」なんて呼びながら、ちゃっかり妄想の中で脱がせて、一通りやらしいことして、自分の作ったショコラが紗絵子さんの体内に溶ける事にぞくぞくしているわけで、なんか、リアルですよね。
でも男なんて、好きな女の子、時折は好きじゃない女の子でも、妄想の中でだいたい一回はやってるわけで、そこを抜きに描いた片思いの物語がどれだけ味気なくて、嘘くさいか。
だから薫子さんが、爽太の指の動きに見とれて顔を赤らめるところも、爽太とエレナが、もしお互いが片思いの相手だったらどんな風にして欲しいか想像しながら抱き合うところも、十代が読む少女マンガじゃないんですから、そうゆう描写は誰かを真面目に好きであればあるほど、あってしかるべきだと思っています。
爽太がただのイケメンさわやかチョコレート王子だったら、この漫画は流行らなかったでしょうし。
セフレを作るブログとしての総評
個人的には、ドラマ化に当たり、むりやり月9の枠でコメディー要素多く、軽めの演出、アイドル配役、じゃなくても、良かったかなとは思いますが。
あとは、このドラマに影響を受けた若い男子が、爽太みたいな頭の悪い片思いをしないことを願うばかりです。恋愛は片思いしてることを悟られた時点で負けなのですから。
そうやって好きな女性に挑むのは、陶酔的な楽しさがあるかもしれませんが、失恋する確率が極限まで高くなるだけです。